Entries from 2020-12-01 to 1 month

裏通りにて

愛してるという言葉はなんて軽薄なんだろうね。君の口からそんな言葉が出てくるなんて。君の睫毛は陽の光を受けてきらきらしていた、君は普段の君よりも少しだけ素直で、元気で、可愛らしかった。私は誰の幻影を君に重ねて見ているのでしょう。君の夢を見た…

青い薔薇

星を眺めるように、冷たい月を眺めてください。僕は隣りでただ、君の冷淡さだけを信じていたい。僕たちは決して砂漠の真ん中で美しく消えたりはできないこと、死んでも星にはなれないことを、痛いほどよくわかっている。私は確信している、君もそれがわかっ…

ほつれる

「お前の優しさは偽物だ」 と、誰かが私の頭の中で叫んでいて、私は今すぐヘッドホンを当ててうるさいロックでかき消したい。何が本当の優しさか分からないです。簡単に相手の気持ちを分かった気になるのは優しさではないのだろうし、私の頭の中で渦巻いてい…

夜間飛行

微炭酸、喉を通るときにじんわり熱く、感じているのは私だけ? 慣れない刺激は五割増、遠くにあるもの八割増、くそしょうもねぇ、くそしょうもねぇ全て、憎らしくて仕方ない、名前のないものは認めてくれない社会。高層ビル、最上階のベッドの上で眠るなら、…

傷跡

こんな寒い曇り空の夕方に、街に出かける時、私は何の曲を聞いたらいいのだろう。この、私の過去も未来も全てがどうでもいいような、でもいとしい人達だけはどうでもよくないような、そんな気分にしっくりくる曲ならもうずっと前から存在してない。どんな音…