裏通りにて

愛してるという言葉はなんて軽薄なんだろうね。君の口からそんな言葉が出てくるなんて。君の睫毛は陽の光を受けてきらきらしていた、君は普段の君よりも少しだけ素直で、元気で、可愛らしかった。私は誰の幻影を君に重ねて見ているのでしょう。君の夢を見た時は、必ず日記に書いているということ、君には決して言わないけど私だけが知っていること。本当に愛しい人を消費してはいけないよ、そんな言葉が聞こえてきたけど、私は本当は誰を一体愛しいのだろう。憂鬱を夢見る気持ちと、陽だまりを求める気持ちとが、私の心を引き裂いている。